自身初の開幕先発投手を務めた2019年6月のベイスターズ戦(交流戦)、打球が左膝を直撃、左膝蓋骨・全治5か月の見通しとなり、そのシーズンの復帰は出来なかった。
その大怪我をしながら復活を遂げ、2021年シーズンはチームの勝ち頭として活躍中の上沢直之選手の紹介をしていきたいと思います。
日本ハムファイターズ上沢直之選手入団に至るまで
ポジション | 投手 |
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投打 | 右投右打 |
身長/体重 | 187cm/88kg |
生年月日 | 1994年2月6日 |
経歴 | 専大松戸高 |
ドラフト | 2011年ドラフト6位 |
幼少期はサッカーに興じていたが、中学校に入学後は野球部に所属、そこから野球人生のスタートを切る。
専修大学松戸高校に進学後は、1年生からベンチ入り、2年生春からはエースとしてチームを引っ張っていくことになる。
第62回春季関東地区高等学校野球大会千葉県大会(2年春)はベスト8、第92回全国高等学校野球選手権千葉県大会(2年夏)と第63回秋季関東地区高等学校野球大会千葉県大会(2年秋)はベスト4入りを果たす。
3年春には春季大会で準優勝、同校12年ぶりの関東大会への出場を決めた。初戦の前橋商業戦では完投勝利を果たした。
3年夏は千葉県大会2回戦の千葉明徳高校戦で鈴木康平選手と投げ合い、16奪三振を記録するも、大会規定により延長11回6-6で引き分け再試合となった。翌日の再試合では、6回途中から登板、同試合5-2で勝利した。
しかし、4回戦で東京学館浦安高校に2-3で惜しくも敗れ、甲子園出場は果たせなかった。
2011年、ドラフト会議において北海道日本ハムファイターズから6位指名を受け、入団することとなった。
上沢直之選手プロ入り後の活躍
入団後の、2012年、2013年は2軍生活で終始した。2013年のフレッシュオールスターゲームでは、2回無安打2奪三振無失点に抑えきり、優秀選手所を獲得した。
2014年(3年目)は、自身初の1軍キャンプスタート、オープン戦では2試合の登板で8イニング無失点に抑えた。
公式戦開幕4試合目、ソフトバンク戦で1軍公式戦初登板・初先発を果たすと、6回3安打1失点7奪三振の好投で1軍初勝利。
その後の2試合も勝利を重ね、東映フライヤーズ時代の1962年尾崎行雄選手が達成して以来、チーム52年ぶりの「1軍デビューから3戦3勝」を記録した。
その後も先発ローテーションに定着し、8勝8敗、防御率3.19の成績を残した。
その年の11月 第1回21U野球ワールドカップの日本代表に選出され、2試合に先発12回1失点21奪三振の好投を見せ、先発投手として大会ベストナインに選出された。
2018年のシーズンでは、自身初のオールスターゲームに選出され、この年は25試合に登板。リーグ最多タイの3度の完封勝利を含む初の2桁勝利、チーム最多の11勝を挙げチーム3位躍進に貢献した。
2019年のシーズンは、自身初の開幕投手に選出され、開幕から先発ローテーションを守っていた。しかし、交流戦の6月ベイスターズ戦で打球を左膝に受け、左膝蓋骨を骨折、全治5か月の見通しとなりシーズン中の復帰は絶望となった。
2020年、6月に開幕が延期されたため、膝を骨折していた上沢選手も開幕に間に合い、6月30日のソフトバンク戦で復帰登板を果たした。7月28日のオリックス戦で復帰後初勝利を挙げ、この年は先発陣の一角を担い、15試合に登板して8勝6敗防御率3.06でシーズンを終えた。
年度 | 所属球団 | 登板 | 勝利 | 敗北 | セーブ | H | HP | 完投 | 完封勝 | 無四球 | 勝率 | 打者 | 投球回 | 安打 | 本塁打 | 四球 | 死球 | 三振 | 暴投 | ボーク | 失点 | 自責点 | 防御率 | ||
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2014 | 北海道日本ハム | 23 | 8 | 8 | 0 | 1 | 1 | 2 | 1 | 0 | .500 | 559 |
|
113 | 14 | 45 | 7 | 105 | 2 | 2 | 49 | 48 | 3.19 | ||
2015 | 北海道日本ハム | 13 | 5 | 6 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .455 | 335 |
|
75 | 6 | 30 | 5 | 43 | 1 | 1 | 41 | 35 | 4.18 | ||
2017 | 北海道日本ハム | 15 | 4 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .308 | 388 |
|
84 | 11 | 32 | 2 | 74 | 2 | 1 | 39 | 35 | 3.44 | ||
2018 | 北海道日本ハム | 25 | 11 | 6 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 | 1 | .647 | 670 |
|
146 | 15 | 38 | 5 | 151 | 3 | 0 | 62 | 58 | 3.16 | ||
2019 | 北海道日本ハム | 11 | 5 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .625 | 307 |
|
69 | 5 | 27 | 1 | 64 | 3 | 0 | 34 | 25 | 3.15 | ||
2020 | 北海道日本ハム | 15 | 8 | 6 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .571 | 411 |
|
85 | 6 | 38 | 1 | 90 | 4 | 0 | 40 | 33 | 3.06 | ||
2021 | 北海道日本ハム | 21 | 10 | 6 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .625 | 566 |
|
107 | 8 | 47 | 2 | 116 | 5 | 2 | 49 | 46 | 2.96 | ||
通 算 | 123 | 51 | 44 | 0 | 1 | 1 | 9 | 4 | 1 | .537 | 3236 |
|
679 | 65 | 257 | 23 | 643 | 20 | 6 | 314 | 280 | 3.25 |
上沢直之選手、選手としての特徴
長身からオーバースローで投げ下ろす最速151㎞/hのストレート、スライダー、カットボール、フォーク、チェンジアップ、数種類のカーブを操る。
先発完投型の投手。
長身の速球派右腕投手であることと、入団当時日ハムに在籍していた先輩投手にちなんで、「松戸のダルビッシュ」と呼ばれた。
上沢直之選手、2021年シーズンの活躍
現在、低迷中のチームにとって欠かせない存在の上沢直之選手、2021年は大活躍のシーズンとなっている。
9月24日のソフトバンク戦で勝利を挙げ、自身2度目、3年ぶりの二桁勝利を手にした。
2019年は大怪我をし、その年の復活はなかった。しかし、2020年に復活し勝利を積み重ねると、今シーズンも開幕当初から勝利を積み重ねてきた。
チームは低迷中であるが、その中でも上沢直之選手の活躍は素晴らしいものであり、チームだけでなくファンにも元気を与えてくれている。
最後の最後まで、活躍を見せてほしい。そして、来シーズン以降も上沢直之選手の活躍を期待したいと思う。